月夜の散歩


一瞬だけ、ちらっとこちらを一瞥しながら眼鏡をかけ直した。












「……………。」















「………………えっ…と」












〈……し…シカト…?〉












「あっ………藤緒先生、呼び出してすみませんが…頼みたいことあって…」












「あっ……は…はいっ!」











階段を上り市島先生の後を追う。













途中、彼を追い越す時ちらりと見たら……











「……………フッ」








「……!!……」









唇だけ動かして……










『…み・…の・…り』










「…!!!!…///」












〈…なっ……何なの!!〉








カァ---と体内の血流が上昇するのがわかり、慌てて眼を逸らした。











ドキドキドキドキッ…










さっきよりも早く脈打つ










…静まれっ!!…///









パタパタ…廊下を歩きながら自分に言い聞かせてた。
< 8 / 14 >

この作品をシェア

pagetop