【短編】ヘタレ君のわがままなカノジョ。
うん、こんなものでしょうか。
君の好きなものが書かれたメモを眺め、頷きます。
「じゃあ、帰りに材料買わないとね。」
「ハル、あたしも行く!」
「え…。」
またまた予想外です。
君が買い物に付き合ってくれるなんて。
どうしたんでしょう、いつもの君と違いますね。
「何よ、ダメなの?」
むぅ、と上目遣いで俺を見上げる君が可愛すぎて。
俺は、なにも言えませんでした。
いや、むしろ願ったり叶ったりなんですけどね。
「じゃあ決まりね!先に帰んないでよ!」
「そんなことしないよ。」
俺が苦笑すると、何故か君は顔を紅潮させ、プイッと顔を反らしてしまいました。
なんでしょう、俺が何かしてしまったんでしょうか。