コレット
 物置と裏口にある比較的狭い空間である。


 今日は火曜日。


 明日は、会社自体はフツーに営業するけど…


 レニオは業務日程の都合で、明日の水曜日は公休になっていた。


 会社の人間でないコレットが、何で知っているのだろうか?


 誰から聞き出した?


 まさか、キャサリンが…


 どうだろうか?


 考え過ぎかもしれないけど…


「どこへ行く気?」


「私たちは恋人同士。今夜は思いっきり、楽しみましょう」


「恋人同士!? ちょっと待てよ! 勝手にそんな事、決めちゃってイイのかなァ?」


「イイのイイの。私たちはずっと前から、見えない赤い糸で結ばれているんだから」


「エエーッ!? 何だよそれェ!?」


「分からないのォ? 私たちはいずれ、一緒になる運命だって事でしょう?」


「よーく分かんねーよ。なあんで俺と君なの?」


「分からないかなァ? レニオは私の事が好きなんでしょう?
 私だってレニオの事が好きだし」



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