Happy Smile
変な先輩

私の名前は「立花 結衣 タチバナ ユイ」


桜ヶ丘高校に入学して半年……




「ゆ―いちゃんっ♪」


まただ………




最近よくある人に絡まれる





振り向くとそこには満面の笑みの青年が立っていた




「池崎 健 イケザキ タケル」

一つ上の先輩だ。

身長は普通に175以上はある長身、少しくせっ毛の茶色がかったふわふわの髪、そこらのアイドルなんかより遥かに整った顔立ち、おまけに成績は学年一位ニ位を争い、運動神経抜群で色んな部活動の大会に駆り出されるくらいだ


まさに完璧と言う言葉が似合う……


神様って不公平だな……




「なんの用ですか、池崎先輩」

私はため息混じりに言った



今日で5回目だ…



「ん?別に用はないよ♪ただ見かけたから」


そう言って池崎先輩は嬉しそうに笑った


「………そんな事言って…休み時間の度に会ってる気がするんですけど」



「うん、だって会いに来てたもんっ♪」



……さっき見かけたからって言ったじゃないですか………



もう、いいや




キーンコーンカーンコーン……



すべての授業の終わりを告げるチャイムが鳴った



あっ…帰る用意してない…


「えっと…私、まだ帰る準備が終わってないので帰りますね」



私がそう言うと池崎先輩は「うんっ♪」と笑って言った





「では、失礼します」

私はペコッと頭を下げると教室に向かって歩き始めた














「結衣ちゃん!」



「!?」










パシッ…―――






背後で声がしたと思うと急に手首を捕まれ、ぐいっと引っ張られた









ガララ……







パタン……





「え…?」




連れていかれた場所は空いている教室だった







そして私の目の前にいるのは







池崎先輩
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