変人執事とツンツンお嬢様
…全く。
天然なのか変人なのか。
…私が主人のはずなのだが
(私が振り回されていないか?)
ため息をつく。が。
そのため息は心からのものではなかった。
「……どうしたものか。」
最近、自分でも理解不能な出来事がよく起こるようになっていた。
「ぁ、弥呼さま。」
「………ぇ?」
(っ!!!!///)
いきなり頬に、零慈くんの手のひらが当てられた。
(な、ななななんだ!!!?)
状況を理解したところで、顔がボッと熱くなる。
顔だけじゃない。
触れられている頬から熱が伝承していくようだ……
革の手袋が冷たく、余計に自身が熱いことがわかった。
.