変人執事とツンツンお嬢様


「なっ、何をする!!!///」




バッと手から逃れると、今度は彼の方が驚いた様子で




「いえ、先ほどからお顔が赤らんでいたので…
具合がよろしくないのかと。」


「な…」




あっさりそう言い、心配そうに見つめてくる。






(び、びっくりしたではないか…!!)




最近よくあることとは、このこと。


動悸、顔の紅潮…

冷静が保てなくなる。





「…大丈夫だ、具合は悪くない。」

「そうですか。くれぐれもご無理はなさらないでくださいね。」




キラキラとした瞳を細め、身体全体で微笑む彼。


そして、お辞儀をして
『お茶を入れてきます』と、キッチンに消えていった。






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