変人執事とツンツンお嬢様



彼の姿を目で追い、深いため息をついた。




………ほら、また。




心臓が騒いで、顔が熱くなり

頭が正常に働かない。




「……なんだ、これは。」




胸に手を当てると、ドクンと大きく乱れた鼓動が確認できた。



(……なんで私は。)




こんなにも、動揺しているのか。


何が原因なのか。



…もしかして本当に具合が悪いのか?





「……何の病だ、全く。」




冷静を失っている気がして嫌。

振り回されてるみたいで嫌。



…今までに感じたことのない感情に侵されて

こんな風に考えてしまうことも



これまでの自分が変わってしまうみたいで怖い。





.
< 105 / 173 >

この作品をシェア

pagetop