変人執事とツンツンお嬢様


「なにあれ、態度悪いゎよね」

「あんな方が社長令嬢なんて。
社長もお可哀そうね。」



ぐちぐち言われるのも慣れている。

ただ、その言葉は私を追い詰める。


そして、また人を疑って

自分を責めて

開き治って、後悔して


………心を、閉ざす。




いつしか、そんな悪循環が完成してしまった。




「弥呼さま、どうぞ」


「……。

……悪いな、ありがとう。」



車に乗り、携帯をいじる。

メールをするワケでもなく、ただ話しかけられないように。



……関わりたくない。

関われないんだ。




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