変人執事とツンツンお嬢様


「なるほど。夜雅御を見てるとドキドキして顔が熱くなる…ってこと?」


「……は、はい…」




なんだか、改めてきくと恥ずかしい。


でも、女性相手だから少しは気が楽か…




「で、その理由を知りたいの?」


「…はい。」




いつもはお兄ちゃんと向かい合って座るリビング。

でもいつもとは少し違う気がする。




「もしかしたら…病気かな、って思って…」


「あらら、大変ね。」




マグカップを持ったまま話を聞いてくれている佳織瑠さん。


珍しく、私はまだ悪態をついていなかった。




「だから、あの…」


「ふふふ。弥呼ちゃんは可愛いわね。
その動悸の理由はね……?」




ニヤリと笑った彼女に、ゴクリと唾を飲んだ。




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