変人執事とツンツンお嬢様
――――
「そろそろおいとまする。」
お兄ちゃんの―佳織瑠さんの部屋に来て早30分。
玄関に向かおうとすると。
―ピンポーン
「あら、誰かしら。」
インターホンが鳴り、彼女が先に玄関のドアを開けた。
……―と、そこにいたのは
「…弥呼さま、お迎えに上がりました。
舞浜さん、お久しぶりです。」
「……夜雅御。相変わらず堅苦しいわね。」
ドアの外には、いつもの笑顔を浮かべた零慈くんがピシッと立っていた。
(わざわざ迎えに…)
あんな風にいきなり出て行ったんだ。
彼に迷惑をかけてしまったかと心配になる。
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