変人執事とツンツンお嬢様
「弥呼ちゃんなら心配ないわよ。あたしがついてたんだもの。」
「弥呼さまの執事はわたくしです。任せてばかりではなりませんから。」
「…なるほどね。」
ちょっと待ってて。と、佳織瑠さんは再び部屋に入っていった。
部屋の外には、靴を履いた私と
微笑んだままの零慈くん。
……少し、怒ってる?
心配…かけただろうか。
ぐるぐる考えて、彼を直視できないでいたところに
佳織瑠さんが戻ってきた。
「お待たせ弥呼ちゃん。」
「…え?」
「携帯、ある?アドレス交換しない?」
携帯を見せられ、首を傾げられる。
……私のアドレスを…
知りたいと思ってくれた…
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