変人執事とツンツンお嬢様
初めてみる夢のはずなのに、今までに何回も何回も見たことがあるような気がする……
(……眠りが浅いな…)
あくびをしてから、ベッドを下りる。
シーツの温かな感触がなくなって、少し肌寒い。
まだ4月が始まったばかり。
…今日から高校生。
学校が始まる。
「…おはようございます、お母様。」
すっかり慣れたこのマンション。
ベッドの横のキャビネットには、お母様の写真が置いてあり
毎朝挨拶するのが日課になっていた。
「……はぁ、頑張らないと」
ダメだよな。
もう一度あくびをしてから、てきぱきと真新しい制服に着替えた。
.