変人執事とツンツンお嬢様
校門まで、少しの道のりを並んで歩く。
……と、また聞こえてくる声。
「…おぃ、あれ。」
「壇ノ宮と伊集院の令嬢だろ?」
「壇ノ宮の方は主席らしいな」
「うわ、絶対親の金だろ?」
「伊集院の方だって、あんなに馬鹿そうなのに入学できるワケないしな。」
「ははっ、やっぱコネか」
さっきも聞いたような言葉。
……私はいい。
言われ慣れているから。
…でも。
――――ギュッ
「え?」
「怖い顔…あたしは平気。
慣れてるから」
「伊集院さん…」
ギュッと強まった手。
…彼女と私は、少し似ているのかもしれない。
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