変人執事とツンツンお嬢様


誰かが乗るのか…

2階の人が5階に用事が…?



そして私は、ゆっくりと開いたドアから見えた人物に目を見張った。




「っ……!!」



深くフードを被り、真っ黒なマスクに真っ黒な格好をしていて

背丈が大きく



手にはナイフが握られていた。




(な、なんだ…なんで…)



さすがに、凶器を持った人物を前にして冷静を保っていられるほどツンツンではないワケで

足がすくんでしまう。




「……どうかしたかぁ?
お嬢ちゃんよぉ…」


「っっ!!!」



目が合った次の瞬間にはエレベーターのドアが閉まってしまった。




絶体絶命 とは、こういうことをいうんだろうか。




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