変人執事とツンツンお嬢様


ニコニコと……気持ち悪いくらいニコニコと笑う零慈くん。


これ以上は何を言っても無駄だ。





「では、北条さん。弥呼さまに命令して差し上げてください」


「え、私ですか?」





よかった。


北条さんなら…簡単な命令をしてくれるだろう。



問題はこの…ニコニコしてる変人執事だ。






「じゃぁ…夜雅御さんも協力してくれますか?」


「ぇっ…ちょっ……」


「はい。もちろんですよ。
弥呼さまのためならなんでもいたしますから」




こ、こいつは本当にっ……!!!


今にも逃げ出しそうになる…が。





「弥呼さま、まさか逃げ出したりはいたしませんよね?
弥呼さまともあろうお方が…」


「ふっ…ふん!!!当たり前だっ」




言ったそばからハッとする。


手のうえで踊らされてるな、これは……





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