変人執事とツンツンお嬢様
episode4
隠せない戸惑い
〜〜〜〜
私は只今、零慈くんの命令を実行しようとしている。
「……ハッ…ハァ、ハァ…」
あの楽しかった?花見から数日。
私が誘った花見を、鞠千代と北条さんは喜んでくれたようで
最後まで笑顔で別れた。
「ん……は、はぁっ…はっ」
とても楽しかったのに
いい思い出として刻まれたはずなのに、
静かな部屋で
今あたしは
泣き、もがきながら
息を荒くして眠っていた。
「……ぃ、やっ…や、だ…」
いや だ い や だ いや
『お前なんか』
やだ
『お前なんか―――』
いや、いやだ
『消えてしまえばいい』
「――――っっ!!!!!!」
ガバッ と起き上がり、頭を押さえる。
……いつかみたあの夢が
なぜか今から鮮明に見え始めているようでならない。
.