変人執事とツンツンお嬢様


白い8人掛けソファーに座り、部屋をキョロキョロと確認していると

目の前のガラステーブルに、いい香りの紅茶と、可愛らしい小粒の焼菓子が置かれた。




「ハーブティーと、壇ノ宮会長さまからいただいたクッキーです。

どうぞお召し上がりください。」




……壇ノ宮会長…

お祖父様が?



驚いて紅茶を飲む手を止めた私に、丁寧にクッキーの説明までして最後には深くお辞儀。


……執事というのは大変な仕事だな。




「…お祖父様が、なぜ?」


「……それは、わたくしがここにいる理由に関係がありますので。
説明させていただきます。」



私から少し離れたところに立ったまま、夜雅御さんが話してくれた。



ここにきた理由

そして


私の執事になった理由を……




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