変人執事とツンツンお嬢様
「ぁ、弥呼さま。お引っ越しのご支度は…」
「心配するな。もう終わった。
私を何だと思っているんだ。
…手伝いは必要ない。」
私を気遣って話しかけてくれる使用人にも、こんな態度で。
人から好かれるワケがなかった。
「……はぁ」
自覚はしている。
最低な態度をとっている…と。
だが。
怖いんだ。
私が信じていた人は、結局あたしなんか見ていなくて
家柄や…お父様に近づきたいだけだった。
友達なんていない。
信じて、最後に痛い目にあうのはこの私だ。
そう思うようになって
こんなにも歪んだ性格になってしまったんだ。
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