変人執事とツンツンお嬢様
そうして無事(?)にドライヤーが終わり、またリビングに戻る。
私の一歩後ろをついてくる彼に、本当に執事なのだ と感心してしまった。
「朝食は和・洋・中…もしくはフランス、イタリア、インド…何がよろしいですか?」
「…き、君は……何ヵ国の料理が作れるんだ?」
「数えたことはありませんが…だいたいは作れますよ。
簡単ですからね。」
か、簡単……
ニコニコしたままさらりと言い放つ夜雅御さんに、頬がピクピクする。
(この執事……)
いつもニコニコしてて面倒くさいししつこいけど…
「ではロシア料理、などいかがでしょう?」
……あなどれない。
.