変人執事とツンツンお嬢様


私は、今まで執事がついていた記憶がない。


昔、お母様が忙しかった頃…世話係の執事がいたくらいで

それも記憶がないほど幼い時だ。




(…あのような表情をされるのは、どうも慣れない。)




それに、時々

…いゃ、本当にたまにだが


あの執事に見惚れ

心臓が跳ねることがある。




「…なぜだろうか……」




私はどうしたんだ?

まさか…病気…?





「いや、病気など…」


「弥呼さま、どうされました?」




ビクッッ



「っな、い、いきなり声をかけるな!!!」


「そんなに驚かれては…失礼いたしました。」




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