変人執事とツンツンお嬢様
ドキドキと鳴り続ける心臓。
こんなに近距離でいたら、音が聞こえてしまうのではないか…
と心配になるくらい、大きな音が身体中に響いていた。
「…熱はないようですが、少し頬が赤らんでいますね。」
「っ……ひゃ…」
おでこに当てられいた手がスルリと移動し、今度は頬を包み込んだ。
何も抵抗など出来ず、私の両手は膝の上で固まっている。
「…弥呼さまの瞳はお綺麗ですね。」
「…え?」
横を向いていた視線を夜雅御さんに向けると、ニコッと微笑まれた。
…また少し、顔が熱くなったような…
.