変人執事とツンツンお嬢様
もう呼び捨てにしてやる!!
いや、むしろ「零慈くん」にしてやろうか!!?
色んな意味でさっきよりも顔を赤くする私に、執事は満足そうに笑って、再びキッチンに向かう。
(………………負けた。)
いや、初めから勝負などしていなかったが。
でも、私の考えいることはやはりお見通しなようだ。
(……エスパー執事め…)
変人で面倒で無駄にニコニコして…その上、意地が悪いときた。
執事がついて、まだ1日。
私はそんな執事に完敗だ。
「…むむ……」
どうにかして、あの執事を負かすことは出来ないものか。
頭を捻ってもアイデアは出てこなかった。
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