変人執事とツンツンお嬢様


「そういえば弥呼さま。」

「む。なんだ?」




エレベーターは昨日の今日で少し怖いので、階段を使って5階に上がる。


踊り場まできたところで、

まだたくさんチョコレートが入っている袋を抱えた夜雅御(さん)が言った。




「先ほど、わたくしのことを呼び捨てにしてくださいましたよね?」

「……ぇ?…あ。」




そういえば…


(思い切り叫んでしまったな…)




さすがに私より年上で、しかもこんな性格の悪い私に執事として仕えてくれているのに…



(私はなんてことを…!!)




か、彼は私の態度に怒っているだろうか…





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