変人執事とツンツンお嬢様
(あれっ、お兄ちゃん…?)
さっきと全く同じ格好でお兄ちゃんは出てきた。
…何か用かな?
「よかった、まだいた。
ほら弥呼。お前これ好きだろ?」
「…えっ」
差し出されたのは、さっき渡したチョコレート。
……私がこれ好きだってこと
「覚えててくれたのか…?」
お兄ちゃんを見上げると、優しく微笑み返してくれた。
かなり見上げるな……身長差が昔より開いたんじゃないか?
「お前、何かあるとそのチョコが食いたいって泣くんだからよ。
自然と覚えたんだよ。」
「ゎ、私は泣いた覚えは…」
「そんなんいいから、ほら。」
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