変人執事とツンツンお嬢様


無理矢理に近い形で、私の手にチョコレートを握らせる。



にひひ と笑う姿は、本当に…

お母様が亡くなる前と全く変わりなくて…







「……っ…あり、がとう…」


「えっ…おぃ!!なんで泣くんだよ!?おーい弥呼ちゃんっ!!」


「か、構うな…///」




なんで涙が出るんだろうか。

泣いたのはいつ振りだろうか。



そんなことも考えたくないくらい……心が揺れた。





「……弥呼さま…」


「心配…っ、ぃ、らない…
目にゴミが入っただけだっ」


「うひゃー、相変わらずツンツンだね♪」


「っ…ぅるさぃ…///」




もう、お兄ちゃんも夜雅御さんも

すぐ私をからかう……




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