変人執事とツンツンお嬢様
「じゃ、あとは夜雅御さんにまかせるわ!!
じゃぁな弥呼!!
夜雅御さん、弥呼をよろしくお願いします。」
軽く頭を下げるお兄ちゃん。
「もちろんにございます。
命にかえても弥呼さまを…」
「命はかけなくていいっ!!」
やっぱり少しズレてる?夜雅御さん。
(……よかった、本当に。)
どうやら、楽しい暮らしが出来そうだ。
お兄ちゃんと別れ、次の部屋に向かおうとする。
………と。
「……弥呼さま…」
「なんだ?」
涙はとまり、目尻に残った涙を拭っていると
妙に切なそうな声に呼ばれた。
「…いえ、何でもございません。参りましょうか。」
「……?あぁ…」
いつものように笑いかけられるが、どこか不自然だ。
(…どうしたのだろう。)
しかし彼は変わり者。
私の頭では、いくら考えても答えは出なかった。
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