変人執事とツンツンお嬢様


涙が出なくなったのは

いつからだろうか


開き直るようになったのは

その後に、後悔するようになったのは



なんでなんだろうか。




(…なんて、誰に聞いてもわからないか)



もう…いわゆる「ツンツン」な性格を、治す気も無くなってきて

諦めてしまっている。



情けない。


でも

まず治し方もわからなくて




『ツンツンで何が悪い』




自らの悪態を認め、開き治り


人を寄せ付けないようにするしかなかった。



…それを「言い訳だ」と言われればそれまでだ。




(…なんて脆いんだ、私は)




たぶん、私は


ずっとずっと待っていたんだと思う。




彼のように

私に笑いかけてくれる人を……




ただ、こんなに…

変人だとは。




.
< 9 / 173 >

この作品をシェア

pagetop