変人執事とツンツンお嬢様




私は何をすればいいのか

また彼の素敵な笑顔を見るにはどうすればいいのか


それを聞きに行ったはずなのに


“何もしなくていい”と言われてしまった




(……はぁ…)



私がお兄ちゃんの部屋にいる間、部屋の外…インターホンのところで待っていた夜雅御さん。


戻ったときに見えたその表情も、やはりどこか力がなかった。




「…あの。」


「はい。何でしょうか?」



リビングのソファーでクッションを抱える。

それがお決まりのスタイルになりつつある。



ソファーに座ったまま彼を見上げると、笑いかけられた。


……でも、最初にみた笑顔とは

やっぱり違っていて…





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