変人執事とツンツンお嬢様


それにしても。



(こんの執事は…)




微笑んでいることに変わりはないのだが、明らかに私の反応を見て楽しんでいる。


ムカつくくらいに綺麗な笑顔なのだけれど……ほら。





「弥呼さまがお兄様と仲良くされていたので……
嫉妬してしまいました。」


「し、嫉妬?」


「わたくしは執事です…

弥呼さまと恋仲になることは、やはり簡単ではありません。

ですが執事という仕事をしているおかげで、弥呼さまのお側にいることができます。」





そう言って柔らかく笑う彼は


本当に優しい瞳をしていて

つい見惚れる。



この顔にスタイル、加えて声まで綺麗なのだ。

そんな執事に見惚れない人はいないのではないか。





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