幸せの音が響く
お化け屋敷のテーマは学校らしい

ありきたりな設定だけど地味に怖いと、これまた評判。

すげぇ楽しみだぜ。

俺と響、高村は普通だが南は「入りたくないー!!」と叫んでる。

往生際が悪いぜ。
でもアイツがお化け屋敷怖いとはなぁ。本当似合わねぇ。似合わねぇっていうか意外?
お化けが怖いなんて少しはカワイイとこあんじゃねぇか。


「4名様ですね。少しだけ中の説明をさせていただきます。
入りまして暫く進みますと通路が二手に分かれますが、どちらに進んでも構いません。その通路を抜けますと元の一つの通路になります。
4名様なんで二人一組で別々の道に行くというのもいいかもしれないですよ」

「お、それいいじゃん!!そうしようぜ!?」

『おう!!何か面白そうだしな♪』

「じゃ・・」

「私、幸と行く!!」

「はぁ!?何考えてんだよバカ。 お前が高村と行ったら俺ら男2人になるじゃねぇか」

「だから?」

「お化け屋敷男2人で入ってどうすんだよ。つまんねぇだろうが」

「ほんのチョットでしょ!?」

「アホか。ここは男女ペアに決まってんだろ!!なぁ!?響」


俺は響に視線を送った。
その意味が解ったようで――


『あ、ああ。ほんのチョットでも男2人は盛り上がらねぇだろ』

「そういう事で、高村は響とな!!俺は南と行くから」 

「ぇえー!?あんたとー!?ヤダー!!」


ヤダァ!?俺だって誰がお前なんかと!!
さっき少しだけカワイイって思ったのは取り消しだ!!まったく・・・。


「言ったろ?お前のビビりがどれほどのもんか見てやるってな!!」

「うっさい広瀬。いい!?絶対おいてかないでよ!?」


またコイツは・・。



「さぁ。それではどうぞー♪」



係の人にすすめられ俺達は中へと入っていった。

勿論「あんた達が先行ってよ!!」と南に背中をグイグイと押されながら・・。




< 103 / 186 >

この作品をシェア

pagetop