幸せの音が響く

何回、話の途中で高村に好きって言っただろう｡


俺が話す間中、高村のすすり泣く声が聞こえてくる。　


泣かせたくないのに・・｡　


そう思った時――



「ううん・・。違うの・・違うの・・・好きなの――」

『え――』



泣きながら、俺に背を向けたまま――



「ずっと好きだった・・本当はずっと――
でも怖くて・・好きなのに・・!!」




うそ・・・高村が――

俺を？




「ずっと言えなくて・・でも、言ったら――」




何か、まだ喋ることがあるかもしれない｡

でも、先を聞く余裕は無く――








後ろを向いている高村を振り返らせ、抱きしめた｡


精一杯

力強く



ただ無心に抱きしめた｡











『ごめん。俺、やっぱり高村が好きだ――』

「私も好きです――」
















泣きそうになった｡