幸せの音が響く
あ、でも待てよ!?

過去の話をするとなると元カノの話に・・。

やっと付き合えるようになったっていうのに昨日の今日で元カノの話を出していいのか!?

普通イカンよな!?

俺のバカ!!いくら高村の気持ちを理解出来るからって元カノの話を自分から振るなんて!!

でも、もう引っ込みつかねぇよ!!



「鷹野君?」

『あ、ゴメン。えっと・・実は俺も気持ちを弄ばれたことがあって・・』

「弄ばれた?」

『うん・・』


少し煮え切らない返事をした。


「あっ、いいよ!?言いにくいことなら!!無理に言う必要ないっていうか・・うん」


言いにくいは言いにくいでも意味合いが―
高村は優しいな。どんな時でも相手を思ってる。


『違うよ。言いにくいって言っても高村に不快な思いをさせたくないっていうか・・』

「?不快な思い・・?」

『あ〜・・実は俺、中学ん時付き合ってたやつがいて、でも向こうは遊びだったらしくそういった面では少しは高村の気持ちが分かるかな?ってだけなんだけどッ。
ごめん!!いきなりこんな事言って・・』

「何で謝るの?鷹野君もつらい思いをしたんでしょ?」

『へ?いや、あの、俺が言ったのは元カノのことで・・』

「元カノ?」

『や、彼女の前で元カノの話をするのはどうかと・・って俺が言いだしたんだけどッ。
でも!!あっちが遊びだって分かった瞬間一気に冷めて俺ん中では付き合ってたって思ってないから!!
だから全然そんな気にしてほしくないっていうか・・』

「それで今謝ったの・・?」

『え、うん・・』

「ありがとう、嬉しい。
鷹野君は優しいね。でも大丈夫だよ気にしないで」

『本当に・・?嫌なら嫌って言ってくれて全然いいし!!俺、高村の思いは全部知りたいんだ。
嬉しかったことも苦しいことも全部。ちゃんと本音で向き合いたいんだ。
だから・・・』

「本当にありがとう。
でも鷹野君ぐらいの人なら元カノの1人や2人いてもおかしくないし・・。
けど・・・ちょ、ちょっとだけ・・・」

『ちょっとだけ何?高村の不安全部言ってよ』






俺は、高村の全てを受け止めたいんだ。


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