幸せの音が響く

「偶然？」

『そ。高村が友達と喋ってる言葉を聞いたんだ｡
ほら言っただろ？中学ん時の、向こうは遊びでって話』

「うん」

『向こうは、俺が彼氏だと自慢出来るからって理由で俺と付き合ったらしく・・女ってそんなコトで判断すんのかよ？って女が嫌になってさ｡
高校入っても、どーせ女なんて皆一緒だろって思いがずっとあって｡
でも、そんな俺の前に高村の言葉を聞いたんだ｡
つっても、最初聞いた時は本当に女がそう思うのか？って思ったりもしたけど・・でも、それからずっと高村の言葉が忘れられなくて、気付いたら目で追って恋してた』

「・・・」

『だから俺は、高村のキレイな心に惹かれたんだ｡
自分の私欲の為に人の気持ちを利用するのは嫌だと言った高村を俺は好きになったんだよ』


自分が今どんな顔してるかは分からない｡

けど、誇らしい気持ちでいっぱいなのは確か｡


『俺は高村を好きになったことを誇りに思ってんだよ｡
だから自信持って堂々と彼女ですって顔しててよ｡
それに何で私なの？って、好きになっちゃったもんはしょうがない。理由なんかねーよ!!』


俺は笑って高村に言った。