幸せの音が響く
鷹野君はストレートに自分の思いを言う。

好きって言葉も可愛いって言葉も照れることなく。

男の人って、そういうのは照れくさがって言わないのかな?って思ってた。

多分、照れくさくて言えない人もいると思うけど鷹野君は違うみたい。

でも、あんまりストレートに可愛いとか、ましてや誇りに思ってるなんて・・言われたこっちは相当恥ずかしいよ。

私なんて特に。言われ慣れてないから、こういう時何を言ってどういう態度とったらいいか分かんない。


分かんないから、そんなふうに言ってくれる鷹野君に言う。


「ありがとう」


って。


『高村ってさ、よくありがとうって言うよな』

「そりゃ言うよ。誇りに思ってるなんて言われたら」 

『アレだ。高村は謙虚すぎるんだよ』

「そうかな?」

『そうだって!!もうちょいワガママになっていいと思うぜ?』

「え〜私、ワガママだよ?」

『俺ワガママ言ってる高村見たことない』

「それはだってまだ・・・」

『付き合い始めたばっかだから?』

「うん・・」

『ま、高村のワガママなら何だってきけるけどなッ!!』

「またそんな事言って・・」

『本当だって!!高村が俺に会いたいって言うならどこからでも駆けつけるしどこにでも行く。
好きな女のワガママだぜ?可愛いに決まってんじゃん!!』

「私だって、鷹野君の望むことはしてあげたいよ。好きなんだもん・・」

『じゃ一つだけいい?』

「何?」

『抱きしめさせてくれる?』

「う・・」

『あ、言葉違った。抱きしめて?だ』

「えッ!?」

『何でもしてあげたいって言ったじゃん?
俺いま、高村に抱きしめて欲しい気分なんだけど?』 

「ウソ!!絶対からかってる!!」

『まさか。ほら朝やってるみたいに俺のことぎゅーって』

「でも鷹野君の方が身長高いから抱きしめるってより抱きつく感じに・・」

『じゃ俺座ってるから高村立ってよ。そしたらちょうどイイだろ?』

「恥ずかしい・・あ、じゃ後ろからは!?後ろからなら出来る!!・・かも・・?」 

『OK』





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