幸せの音が響く

恋の海

あ、来た。


今日も聞き慣れた足音が近付いてくる。

私は、この足音が聞こえてくるたびドキドキする。


「ふぅ・・」


軽く深呼吸したらガラッと教室のドアが開いた。

そして――


『おはよう』


鷹野君が入ってきて一声かける。
それに私も「おはよう」と返事をする。



あの日から鷹野君が朝早く来るようになった。
次の日も次の日も。
毎日ほぼ、同じ時間に。

それでも私の方が早くて、鷹野君が来るまでの時間はいつもドキドキしっぱなしだ。


でも、何であの日からずっと朝早く来るのか分からない。

なに?何かあるの?


でも、困ったなぁ。

だって・・・こう毎日毎日鷹野君と2人っきりじゃ、心臓保たないよ。



ううん。

心臓というより、心だ。




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