幸せの音が響く

時に俺は思う。


南に成り代わりたいと。


高村のそばにはいつも南がいる。まぁ、友達だからって言われりゃそうなんだけど。

高村と毎日色んな話をして、昼も一緒、帰りも勿論一緒。

バカかもしんねぇけど、イイなぁって羨ましくなる。 

なに女相手にヤキモチみたいなこと感じてんだって話だけど・・友達にもなってない今の状態の俺としては友達という関係を持ってる南が羨ましい。

俺なんて友達どころか、ただのクラスメイトだし。



今だって高村と南2人していないし。
5時間目が始まっても来ないってことはサボりだと思うけど、滅多に授業をサボったりしない高村が・・珍しい。
何かあったのかな?



たかが授業サボって隣の席に高村がいないってだけなのにこんなにも違う。

寂しい・・・。


別に授業中に何かを話すわけでもないけどいつも俺の隣には、ほんわかとした空気が流れてて・・その空気が俺を優しく包み込む。

そして時折、空を眺める高村の横顔に俺は魅了される。


眩しくて

愛しくて

愛しくて



俺の心が高村でいっぱいなように高村の心も俺でいっぱいになる日が来るのだろうか?


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