幸せの音が響く
教室に入ると、高村は既に座って友達と話していた。

俺は座席を確認し、タイミングを見計らって高村に話かけた。


『よう!! また一緒だな。ヨロシクー』


表面上は普通。
だけど、内心はドキドキしてた。

そんな俺の前に、高村は少しはにかんだ表情を見せ「ヨロシク」と答えた。



こんな小さなやりとりが俺には嬉しくてしょうがない。




高村は、俺がこんなこと思ってるなんて知らないんだよな・・・。

これから1年 もっと高村と喋れるかな?

てか、喋りてぇッ。


去年は話す機会が無かったっていうか・・緊張っていうか・・・・。

同じクラスなのにあんまり喋ることも無くて・・・でも、いきなり話かけたら変に思われっかな・・って迷って・・・。

そんなこんなで、あっという間に1年が終わって。

もしクラスが離れたら話すことなんてないって気付いた時、もっと話しておけばよかったって後悔した。


だから、もしまた同じクラスになれたら話かけるって決めた。


そして、同じクラスになった。



例え、結果が自分の希望通りにならなかったとしても、俺は後悔を残したくない。








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