幸せの音が響く
『遊園地行かね?』


いきなりの響の誘いに高村は驚いた様子。

まぁ唐突にそんな事言われりゃぁ誰だって驚くさ。


「えッ!?」

『やっ、別に2人とかじゃなくて4人で!!
俺と勇哉、南も一緒に。
たまたま勇哉が福引きで遊園地の優待券をゲットしてさ、それが4人までOKだから皆で行かねぇかなぁ?って。
ほら、男2人で遊園地行ってもつまんねぇし・・。
そんなワケで、高村って今週の日曜あいてる?』


よし。よく言ったぜ響!!
後は高村の返事のみ!!


「あ・・りょ、涼子も行くの?」

「うん。私も連れてけって言っただって、タダで遊園地行けんだよ?最高じゃん。私、まだあそこの行ったことないしさ。だから幸も行こ♪」


なんだよ南のやつ。
さっきは俺と一緒に行きたくねぇって言ったくせに。まぁ、売り言葉に買い言葉だって分かってっけど、何かムカつくぜ。


「でも・・」


断られる!! 多分、俺も響もそう思った。


「でも何?何かあったっけ?」


南が聞き返した。


「その日バイトが・・」


バイト?マジかよー?
てか、高村ってバイトやってたんだ。何のバイトだろ?
って、そんなことより・・ 


「なぁんだ、そんなこと。   それなら誰かに代わってもらえばいいじゃん。宮田さんとか。言ってたよ?日曜シフト入れたのに入ってなかったって。
メールしてみれば?」

「うん」


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