幸せの音が響く
「何で南が高村と一緒に働いてる人の名前知ってんだよ?」

「だって、私も幸と一緒な所でバイトしてるもん」

「へー意外」


思わず本音が出てしまった。  だって南だぜ?

俺の言葉にカチンときたのか南の顔があからさまに変わった。


「意外ってなんだよ?
私がバイトすんのがおかしいってか?」

「だって・・。ちなみに何のバイトだよ?」

「ファミレス」

「接客!?マジでッ!?お前に出来んの!?いっつもツンとしてて、言葉使いもわりぃお前が!?」

「てめぇッ。言ってくれんじゃねぇか。私の愛想笑いバカにすんなよ?
ニッコリ笑って金貰えるんなら何だってするってんだよ」

「ぅわー腹黒。金の為かよ」

「は?金の為じゃなかったら何の為にバイトすんだよ?バカじゃねーの」

「そういう意味じゃねーよ。  女が金・金言うなって言ってんだよ。可愛くねぇ」

「うっせぇ。別にあんたに可愛く見られたいと思わねぇよ」

「まぁまぁ涼子・・」

『勇哉も。お前ら口を開けばケンカだなぁ。
楽しいか?』

“楽しくねぇよ!!”


うっ・・南と同じセリフ。何でここでハモるんだよ。 


「あ、宮田さんからメール」


さっき高村がメールを送ったバイト先の人から返事が来たみたいだ。

俺は関係無いのに、何故か妙にドキドキする。





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