幸せの音が響く

当日

「はぁ・・どうしよう緊張する。変じゃないかな?」 

「大丈夫だって!!可愛いよ!!  この日のために服選んで、朝早くから髪もセットしたんだからイケるッ」 



約束の日曜日

私と涼子は待ち合わせ場所である駅の少し手前で立ち止まり一呼吸した。








―――鷹野君から遊園地に誘われたその日の帰り、涼子と一緒に洋服を買い行った。

私がどういう服を着て行ったらいいかな?と質問したら即答でスカート!!と言う答えが返ってきた。

でも日頃、制服以外ではあまりスカートをはかない私がスカートなんて大丈夫かな?という問いに対しても、鷹野はあんたの日頃なんて知らないから大丈夫。
それに男はスカート大好きなの。まずは視覚からってね♪何でも1番初めが肝心。スカートはいて可愛いところ見せなきゃ!!

そう言われた。


それで、前々から可愛いなと思ってたワンピースがあるんだけど?って話したら、じゃぁそれ見に行こう!!ってことで・・・お店で悩んだ末、半ば強制的に涼子に買わされた。



こうやって、遊びに着ていく服を選んでると当日が楽しみになってくる。


鷹野君、この服どう思うかな?
イイ風に見られるかな?


少しでも可愛く見られたいという思いで当日に対する不安とかあまり感じない。緊張はするけど、どこか心浮かれる緊張感で。


子供の頃に遠足前の夜はワクワクしてなかなか寝付けない。

そういった気分で服を選んでいる自分がいた。




服を買った後、涼子が―― 


「土曜日、家に泊まりに来ない?で、一緒に駅行こう」


と言い出した。





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