幸せの音が響く
それでも待っている間は暇だ。
そこに勇哉が、何で高村なの?って聞いてきた。

そういえば高村を好きだという事は伝えたが、好きになったきっかけとかを言った覚えがない。

今後も勇哉に助けてもらう事があるに違いない。
なら、俺がどれだけ高村を好きでどれだけ高村に対して本気か教えてやろうじゃねぇか。



それから俺は高村達が来るまでの数十分、勇哉に熱く語った。


高村の優しさ純粋さ可愛さ。
一つ一つの仕草までもが俺を惹きつけ夢中にさせること。

少し熱く語り過ぎたのか、半分呆れかえっていた。


「でも高村って普通じゃね?」

『普通でいいんだよ。てか、高村の可愛さ分かんねぇの?』

「可愛いなんて人それぞれだろ。
まぁ、姿かたちがどうであれ好きになったら可愛く見えるだろ普通」

『俺にとって高村は1っ番可愛いんだよ。高村以外の女なんてどうだっていいね』

「結構本気で溺れてんな。   そんなに好きならさっさと告白すりゃいいじゃん。今日の遊園地、2人っきりにしてやろうか?」

『や、それはいい。告白は〜まだ先。今日は、少しでも近付けたらいいなって思ってるからさ』

「ふぅん。てかもう10時だぜ?あいつら何してんだよ?」

『まぁいいじゃん。待つってのも一つの楽しみとして考えれば』




待つことを一つの楽しみにすればいい。と自分が言った言葉でますます今日が楽しみになってくる。



早く高村に会いたい。



まだかな?と辺りをキョロキョロと見回すと高村と南が小走りでこっちにやってくるのが見えた。





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