幸せの音が響く
『あ、高村!!こっちこっち』


俺は手を上げ名前を呼んだ。

高村が俺の前まで来る間の数秒。その数秒がもの凄くスローモーションに感じられた。


淡い水色のふわっとしたワンピースにいつもは一つに結んでいる髪を今日はおろして巻いている。

当たり前だが、制服姿しか見たことがない俺にとって今日の高村は新鮮だ。

初めて見る高村の私服姿に俺は目を奪われた。



もの凄っく可愛い!!!!



白い肌と淡い色がより一層、柔らかい空気を出していてなんともまぁ春らしい。 

髪だって緩めのカールが風によってなびくと、いつもの倍可愛い。
普段結んでいて髪がなびくという光景を見たことがないから尚更そう思うのかもしれない。

それに、スカートの下から出される細い足は制服の時とは一味違った魅力を引き出している。


何だって今日は、こんなにも可愛く見えるんだろう。 


ヤベェ。こんな高村を誰にも見せたくねぇよ。

連れて歩きたくも・・・あるような、ないような。

だって、すげぇ可愛いんだぜ!?
ってまぁ、こう思うのは俺だけかもしれないけどさぁ。

それでも、俺だけの目にしか映したくないって思う。他の奴等の視界に高村を映したくない。

だけど自慢したい。

高村はこんなに可愛いんだぞ!!って。




あーっ!!早く俺だけのものにしたい!!

俺の女って言いてぇッ!!




もう、日に日に思いが強まっていくんだけど?


どうすりゃいい?







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