君の色



南智の寝顔癒される。
ほっぺモチモチだし。

つんつんとほっぺを突く。

「ん」

起きたのか、南智は少し目を開いた。

目を擦ってから体を起こした。

「南智?おはよう」

まだ目がぼんやりしている。
それも…可愛い。

「…おはよう。…ってなんで」

えぇー。
理解できてない?

「保健室で寝たじゃん」

やっと理解できたのか
あぁー、と言って立ち上がった。

「そろそろもどろっ」

南智に続いて俺も立ち上がる。
ふ、と時計をみると11時30分に
なるところだった。

あれから1時間もたっていた。

「あっれ〜。先生いないよ」

南智が向こうの方で叫んでる。

「先生ならさっき出てった」

俺がそう言うとそっか、と言って
笑った。

「じゃあ行こうか」

ふとんを綺麗に直してから保健室をでた。

「ん〜なんかスッキリした!!」

南智は大きく伸びをした。
その姿が愛しくて笑ってしまう。

「南智子供っぽい」

そう呟くと

「なんか言ったかな〜」

と睨まれた…。
な、南智…怖いです。

「い、や…何も言ってない」

「そ、ならいいけど」

そのあと教室に戻ってみんなに色々聞かれたけど“大丈夫”と言った。

青はとても心配してくれていた。
南智とは幼なじみだから。

「おい。南智本当に大丈夫か?」

いつまでも南智に聞いている。
南智…迷惑そう。

「だーかーら、大丈夫だってば!!」

そう言って笑っているものの
笑顔がかなり引き攣っている。

「本当に本当?」

「本当に本当っていってんじゃん!!」

あぁ〜あ。
南智怒らせると大変だったんだ。

「だいたいね、私が自分で大丈夫って言ってるんだから大丈夫なんだよ!!」

南智が怒鳴ると青は明らかにテンションが落ちていた。

「…ごめん」

「いいよ別に」

南智…冷たすぎるよ。
青、かわいそう。


教室は少し暗い感じもしたけど
いつもどうりだった。



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