君の色
#変化#
クラス替えもなく新しい1年が
始まろうとしていた。
「南智、おはよう」
「あっ悠司!おはよう」
悠司はすっかりとクラスに馴染んでいた。
そして…
「「悠司くーん!!おはよー!!」」
なんと転入してきてから一ヶ月もせずに
悠司のファンクラブが出来たのだ。
前までは3年とかもいたけど
卒業してしまったので今は新しいメンバーを集めているらしい…。
でも『悠司ファン』は数え切れないほど
いる。
「…おはよう」
悠司ファンにあいさつされるたびに
悠司はしっかりとあいさつしている。
「悠司大丈夫?」
「…うん」
――すでに疲れてる。
「あ、南智。ボタンありがとう」
「あ〜そんなの全然いいよ!」
ボタンとは…制服のボタン。
先輩たちが卒業の記念に…と
悠司のボタンをとりあったのだ。
「これからもよろしくお願いします」
ゆ…悠司。
丁寧。
「こっこちらこそよろしく!」