光の魔法を君に



王妃様は一瞬驚いた顔をして・・・・



「わかっていたのよ。セナの想いも、あの人の想いも。」




遠い目で語った。






笑顔の下の本当の想い。













「だから、もういいの。夢羽と過ごせただけで幸せだわ。」


微笑んで目を閉じてる夢羽の頭を撫でた。






「夢羽はもう、記憶がないわ。私が消しました。」


そして、静かに語る残酷な運命を




「今から遠くへ飛ばします。



そのあとに、私を殺しなさい。」





しっかりと私を見据えて自分の命を刈り取れとあたしに言った。





「・・・おうひ・・さま・・・」



もう、泣きたくない。





そう思ったのに、涙は後から後から溢れ出て止まらない。
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