光の魔法を君に
「夢羽」
嫌にしっかりと響く声
「そ・・・ら・・・ごめ・・・」
我に返ったのか青ざめた顔をしている
「・・あ・・たし・・・」
月明かりに照らされて微かに金が混じる髪が風に揺れて動く
「何に怯えてるの?」
そう聞けば、ビクリとはねる小さな夢羽の身体
「・・・・ぁ・・・」
それがやけに哀しい
「コウ」
名を呼べば闇から姿を表す太陽の化身
「なんや」
「夢羽の傍にいてあげて。」
「そら・・・」
夢羽のか細い声が俺を繋ぎ止める
「・・・おやすみ」
夢羽の額に触れ
キスを落とす。
そしてテントをあとにした。