光の魔法を君に
「名前なんて言わなくていい。ここで終わるんだから。」
空がいつの間にか隣にいて黒月を構えていた。
「そらっ!?・・なにしてっ・・・!!」
「っふ、お前はなんも変わっちゃいねぇなぁ。アノ夜から。」
「・・・それがどうした。」
・・・なんだろう、空から伝わる殺気がさっきよりも鋭く、痛い。
「・・・光の者よ、以後お見知り置きを。俺の名は、ディス。黒の魔術師だ。」
「・・黒の・・・?」
空があたしの耳をふさぐ。
「・・聞かなくていいよ。」
優しくて、温かいいつもの空の手なのに。
今は、怖い。
「・・そら・・・・」
「・・おうおう、見せつけてくれるじゃねーか。空、次会う時は戦場だ。」
優しく、空に微笑みかけて彼は
「じゃあな。」
去っていった。