光の魔法を君に


言わなくちゃいけないことは分かっている。
でも、言ってしまったらどうなるかがワカラナイ。



「・・・・鈴はね・・・敵になってしまったの。ううん、もとから・・・敵だったの。」


覚悟を決めて口にした。
けど、3人の顔が見れず俯く。


「・・・そ・・・っか・・・。」


陽太が哀しそうに呟く。


「・・驚かないの?」


取り乱さない3人を見て驚く。
あたしは、驚いたし、哀しかった。


「・・・うん。」


愛華が、ちょっと哀しそうに頷いた。


「・・・俺たちは、知ってた。いや、知らざるを得なかった。」


太陽が、苦しそうに上を向く。





思わず、手を伸ばす。







愛華の服の裾を掴んで、




「・・・ごめんね。」



___記憶を覗く。





誰かに話すほど辛いことは無い。
口にするだけで傷ついてしまう記憶なら自分で自分の目で確かめる。













____彼女が何を想ってあたしを見て話していたのか。




あたしは、知ったの。






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