光の魔法を君に
あけてほしくなかった夜明け。
眩しいばかりの光を放って。
幕開けを意味する。
昨日、あたしのもとに届いた“矢”
それが意味したコトは、戦争の始まり。
決戦は今日の午後12時。
鐘の音で始まる。
「コウ、バク、ソク、フウ、ノウ、ハク・・・おいで。」
朝日に照らされたあたしの金色の髪は風になびく。
そして、風がやんだらあたしに寄り添うように6匹の使い魔が現れる。
「いよいよやな。夢羽・・・。」
コウが一番最初に呟いた。
「うん。そうだね。」
不思議と怖さを感じない。
安心感。なんて優しいものではないけれど心が満たされている感じがする。
大きく空気を吸い込む。
「みんな、ついてきてくれるよね。」
当たり前、なんて使いたくない。
当たり前だった日常も、友達も、全て当たり前じゃなくなってしまったから。
大切な人ほど、“当たり前”にはなってくれない。
「あったりまえやろ。何言うとんねん。ワイらは、夢羽やから一緒におんねん。わかるか?光の者だから、一緒にいるわけやない。
それに、光の者が使い魔にする動物はそれぞれちゃうんや。自分が一番信頼できるが形としてワイら、使い魔になるんや。夢羽は知らんと思うけど・・・・。
ワイらは夢羽が信頼してくれてるからここにおんねん。こうして喋ってられるねん。な?だからついて行くにきまっとる。どこまでも、いつまでも一緒や。」
コウは、優しくあたしにすり寄ってきて。腕を舐める。