光の魔法を君に
「鐘が鳴った・・・」
戦争の合図。
だ け ど
「敵がいない・・・」
シンと静まりかえる
否、もとから静かだった。
自分たち以外がいないみたいで。
「下に降りてみよう。」
海が下に目を向ける。
“罠”かもしれない。
みんなの中に生まれる不安。
「・・・降りよう。例え罠でも。こっちにも策があるんだから」
ニッと笑いかける。
敵がドコにいるか、“瞳”を使えばわかるけど、そんな無駄な体力を消耗したくない。
「あたしが先に降りるから、多分、降りた瞬間に攻撃してくると思う。あたしは攻撃された奴らをやるから、他。よろしくね?」
さらりと考えを言って、いい?と了承を得る。
「・・・俺も降りる。」
空が不貞腐れたようにちょっとだけ頬を膨らましてる。
「・・・手加減できないよ?」
巻き込むことだってある。
怪我されたら、たまんない・・・。
「俺を誰だと思ってるの?」
勝ち誇ったような笑みをあたしに向ける。